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一人暮らし 自立への助走と思いつつ

  • 高野
  • 2015年8月23日
  • 読了時間: 2分

 私は現在、大学の近くで一人暮らしをしている。親の手を借りずに生活していくことは想像していたよりはるかに大変である。そのことをしっかりと実感させられたのが一人暮らしを始めて約一週間後だった。

 数日は片付けなどであっという間に過ぎたが、少し落ち着いてくると掃除・洗濯はもちろん、食事まですべて自分がこなさなければならない現実に直面した。朝も例外ではない。講義が1限にあり朝が早い日でも、誰も起こしてくれない。目覚ましだけが頼り、というわけだ。

 今ではもう慣れたが、やはり「一人」という事実には変わりなく、寂しさもあれば生活習慣も乱れることもあり、体調管理も大変である。そんな、「自立する」という現実と、親のありがたみを感じる日々が、もう二年近く続いている。

 ところで、私は「食事」に関していつも適当になってしまう。もともと小食のせいか、自ら凝った料理に挑戦してみることはしない。コンビニのおにぎり一つで済ませてしまうか、美味しそうなサンプル料理が並ぶファミレスやレストランに寄ってしまう。そんな私の栄養管理を心配してか、大学の先輩と友人が食事を作りに来てくれたこともある。わざわざアパートまで足を運び、買い物を一緒にして、美味しい食事を作ってくれた二人には頭が上がらない。実はまた頼んでしまおうかと密かに考え中である。

 いつかは親元から自立し、一人で生活しなければならないのだと考えると、その大変さを一度は経験した方がいいのかもしれないが、一方で親元にいたころを恋しく思う自分もいる。自立への助走はけっこう複雑なのである。

 
 
 

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