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誰でも使える安全な銃、ビームライフル

  • ざらめ
  • 2015年5月27日
  • 読了時間: 2分

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 皆さんはビームライフルというものを知っているだろうか。名前だけ聞くと漫画やアニメのように目に見えるレーザーが発射される強力な武器を想像するかもしれないが、実際は普通のエアライフルと見た目も重さもほぼ変わらない。エアライフルと違うのは光線銃という点で、引き金を引くと弾ではなく光線を発射する。ストロボのように発射される光線はキノセンランプの発光によるもので、目に見えず、一瞬で得点判定が下される。実弾を使った銃とは違い資格や免許が必要ないため、誰でも扱えるライフル射撃の入門として使われてきた。

 5月17日、和光市の和光樹木公園で開催された『みんなの活動マルシェ~市民活動見本市~』で、和光シューティングクラブがビームライフルの体験会を開いた。ビームライフルの体験会を実施するのは今回で2回目だという。

 利き手でグリップを握り、もう片方の手で銃身を支えるように持つのが基本の構えだ。片腕に約4.5~5kgの重さがのしかかるため、一般人にはやや重く、安定もしない。そのため、体験会では銃を机の上の台に置き、椅子に座って構えることで打ちやすさを重視。光を感知するターゲットは中央が10点で、5ミリ弱の間隔で9点、8点……と下がっていく。見事10点を打ち抜くと王冠のマークが点滅。得点は発射台の近くに置いてあるディスプレイに表示される仕組みになっている。始めに数回練習をして、本番で10回連続して打ち、総合得点を出して参加者に手渡される。

 リアサイトと呼ばれる手前の照準器を覗き込み、銃の先端部分にあるフロントサイトを通してターゲットを定める。引き金を引くと乾いた電子音が「バン!」と鳴り響く。銃とターゲットの間は10メートルの距離があり、引き金を引く力の反動だけでもすぐさま照準がずれてしまうため、精密な狙いと落ち着いた心、そして集中力が肝心だ。そのためか、かすかにBGMが流れる室内は静寂で包まれていた。

 日本では銃の所持の規制が厳しく、目にすることすら難しい。その状況を打開すべく日本ライフル射撃協会が開発を進めたのがビームライフルだ。シューティングクラブ和光では、ビームライフル射撃を行ってみたい人やクラブを支える人材を募集している。また、日本ライフル射撃協会でも体験会を常時開催している。埼玉県朝霞市で射撃競技が開催される2020年オリンピック・パラリンピックを機に、本物の銃に触れてみてはいかがだろうか。

 
 
 

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