汗水流して育てます 十文字学園女子大学『ニコニコ農園部』
- ざらめ
- 2015年7月22日
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十文字学園女子大学のグラウンド奥には畑がある。そこで何が育てられているか、皆さんはご存じだろうか。茄子、じゃがいも、獅子唐、オクラ、ズッキーニ……何種類もの野菜がすくすくと成長しているのだ。そしてそれを管理しているのは職員ではなく、大学のサークル「ニコニコ農園部」の部員たちである。7月2日にじゃがいもの収穫が行われたのに合わせ、部長の尾形泉莉さん(人間生活学部食物栄養学科3年)に話を聞いた。
「いつも毎週木曜日の放課後に活動していますが、季節や手入れ具合によって変動はありますね。活動内容としては野菜の育成と収穫ですが、今はもっぱら雑草を抜いています」。夏の畑の草は、放っておくと胸あたりまで背が伸びジャングル化するそうだ。野菜もスーパーなどに並んでいるものよりはるかに大きく育つことが多く、ほかのサークルにはない、自然の力強さを体感できることも魅力だ。
7月末には毎年恒例のカレーパーティを開く。室外で鍋と釜を準備し、畑で採れた野菜を使ってカレーを作るのだ。部員とコーチ、それから新座の地域団体「えがお」の皆さんをお招きして、十文字の野菜を楽しむ予定だ。自分たちで育てた野菜をおいしく調理して味わう、何とも言い難い幸福感だろう。
桐華祭では毎年収穫したじゃがいもや銀杏を加工して種にしたものを販売している。銀杏は学内に落ちているものを使用するが、「水に浸し土を入れて腐らせ皮を剥くのですが、寒いし臭いし大変」だという。しかし、今年はさつまいもを大学芋に調理して販売したいという野望があると、尾形さんは楽しそうに語った。
最後に、今後の抱負を聞いた。「今まで学科の助手の方と活動したことはあったのですが、もっと広範囲の方々と交流を持ちたいです。部内で完結するのではなく、学内のみんなで十文字の野菜を楽しみたい。先生とか学生とか関係なく。そのために、色々な楽しいイベントを催したいと思っています。自分の中のテーマは『広がる』です」
その想いを具体化するため、育てたじゃがいもを学内の人と一緒に掘る「ニコニコ芋掘り祭」を開催する予定だったが、あいにくの雨で中止になってしまった。しかしそれでも尾形さんの心は折れることはない。7月中旬には収穫したじゃがいもを学内で配布、同時に募金活動も行った。
『野菜』という人間とは違った命との関わりを通し、自然の偉大さ、命の尊さを学べるだけでなく、人と人のコミュニケーションまでも培う事ができる。今後どのように活動の輪が広がるのか、活躍に目が離せない。
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